〆具・ナイフ・包丁

釣った魚を捌きやすい出刃包丁を自作

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長い間週末の天気が優れず釣りに行けない。釣りに行けないなら準備を・・とやっていたけどもう準備することも残ってない。

仕方がないので、各種ナイフや締め具、包丁など全てキレイに研いで見た。

特に出刃包丁は、2段刃だった物を1段刃にしたら速攻で刃こぼれし、再度自分で2段刃に戻した。でも、よく考えたら出刃包丁なのに、鋼材が薄いのはおかしくない?刃こぼれとは別件だけど頭落とす時に柄を掴んでいる指がまな板に当たるのもおかしくない??等など・・・「不便を受け入れられない病」が発病。釣りに行けないと発病する難病。

早速、「こんな出刃包丁が欲しい!」と前回もお願いした刃物屋さんに相談。

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こんな出刃包丁が欲しい

前回自作したナイフは釣ってきた魚の鱗やエラ、内蔵をとり熟成させるまでの専用ナイフ。今回作りたいのは、熟成後柵取りするまでの専用出刃包丁。

どんな道具も「なんでも出来るものは、なんにもできない」と思う。目的に特化した道具が使いやすい。

今回作りたい出刃包丁はこんな感じ。

  • 刃こぼれしないよう十分な厚みの鋼材(2段刃ではなく1段刃で十分な強度)
  • 自分の釣った魚のサイズに丁度いい長さ
  • 峰の部分を手のひらで叩いても痛くないくらいの厚みのある鋼材
  • 柄を握った手がまな板に当たらないくらいのアゴ
  • 既製品の包丁の柄は細いので自分の手に合うように少し太めにする
  • 鋼材は柄尻まで貫通させ安心して使えるようにする
  • はら部分はそこそこ取ればOK。柵取りするのに対して使わない
  • 海に持っていくわけではないので、サビないことよりも切れ味重視のステンレス鋼
  • できれば「裏すき」を入れたい
出刃包丁を自作する

大まかにこんな感じ。大きな出刃包丁ではなく普段持ち帰るアベレージサイズの魚を捌きやすいサイズの出刃包丁。

鋼材の厚みは5mmくらい?と考えていたけどウェブサイト見てみると6mmの鋼材しかないっぽい。要相談。

サイズ感などをメールにて送信後、電話にてメールを見てもらえるようお願い。メールのみだと毎回スルーされる(笑)。

職人さんとのやり取り(1)

2021年1月29日
1月は忙しいとのことで取り掛かりは2月入ってからとのこと。忙しい中色々相談に乗ってもらった。

裏すきOK

美しく出来るかどうかは分からないけど裏すき入れることができる工具を持っているとのこと。見た目は別に美しくある理由は無いので全然OK.

鋼材は「D-2」

出刃包丁で海に持ち込むことはないのでそこまでサビに気をつける必要なし。440Cより錆びやすいけど刃のつけやすいD-2という素材に決定。厚みは当初6mmかな・・って思っていたけど8mmに変更。背の部分の角を少し丸くしてもらって叩いても掌が痛くないようにしてもらうことになった。

D2 60-62HRC(SKD11、SLD)
高炭素、高クロムの工具鋼で非常に刃持ちが良く、靭性に優れた鋼材。一般的なステンレス鋼材よりも錆びやすがハガネほどではなくセミステンレスなどとも呼ばれます。刃持ちが良い反面、硬度が高いため研ぎにくい鋼材ですが、その切れ味と刃持ちの良さから根強い人気があります。高い靭性からブッシュクラフトナイフ(リアルスチール3711)やベンチメイド社の頑強なフールディングナイフ、275BKアダマス・マニュアルなどに採用されています。

ナイフの鋼材 2

その他希望を伝える

その他アゴや刃の角度など諸々相談。

裏すきまでは出来た

2021年4月20日。
裏すきまでは出来たとのこと。後は刃を形を大まかに作ってハンドル材固定用の穴を開けてから焼入れまで終わると届くのかな。

出刃包丁の裏すき

焼入れ前の写真が届いた

2021年4月27日

焼入れ前の写真が届いた。ほぼイメージ通り。ハンドルのカットの仕方がいらない部分有るけどこれは自分でカットすればOK。もう少しで届くので楽しみ。

届いた

2021年4月30日
ついに届いた。送られてきた写真と変わるはずもないけど実物を見ると嬉しい。厚みも8mmはやりすぎかもな・・と思っていたけどいい感じ。

8mmの出刃包丁の厚みとタバコ

厚みがある分、刃の部分もかなり上からカット。これもいい感じ。

後は、ハンドル材をいい感じに整えて刃をつけるだけ。

届いたのでハンドル制作

GW中にハンドルの形などを整える。出刃包丁を握るときに当たる部分を削って握りやすくしていく。締め具などとは違い料理に使うものなのでなるべくデコボコなどが無いように丁寧に。

出刃包丁のハンドル部分を整える

せっかくマキタのリューターも購入したので細かいところは思ったよりデカかったリューターで削って整える

ヤスリで大まかに整えた後、最後に耐水ペーパーで角をなくして滑らかにしていく。

刃を研ぐ

届いたときには大まかに刃の形がついているだけなので、研いで切れる状態にする必要がある。これが結構大変なんだけど、回転研磨機をもっているので比較的楽ちん。研磨機で大まかに研いでから、いい感じになったら砥石で研ぐ。

納得行くまで研いで完成。

出刃包丁の刃を作る
出刃包丁を研ぐ

実際に使ってみる

古宇利島での釣りでタマンやオーマチなどが釣れたので4匹捌いてみる。

三枚におろす

刃先の切れ味は十分。骨に沿って身を切り離す作業もいい感じ。刃の角度が丁度いいし、短いので扱いやすい。

皮をひく

皮を引くのも刃の角度がよいので引きやすい。スルスル引けていい感じ。

頭を落とす

少し体重を乗せるだけで頭を落とすことが出来た。今回8mmの鋼材で作っているので叩いても手のひらが痛くない。

頭を割る

短く力も入りやすいし、分厚い鋼材なので安心してガリガリ刃を入れることができる。あんなに力仕事だと思ってた頭を割る作業も楽ちん。

刃こぼれなし

頭を落としたり、頭を割ったりとよく刃こぼれする作業をやっても全く刃こぼれなし。

改善点が見当たらない出来

普段は「もっとこうした方が良かった」とかあるけど今回の出刃包丁は改善点が全く見つからない完璧な出来。長い間かかったけど作って本当に良かった。

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